フランスの大統領選(直接選挙、2回投票制)まで4カ月を切った。候補者の中で、その言動に特に注目が集まっているのが極右政党「国民戦線」(FN)のマリーヌ・ルペン党首だ。
ルペン氏は“フランス第一主義者”を掲げ、反グローバル化、反欧州(EU)、反移民などを主張する。その内容はドナルド・トランプ次期米大統領の基本政策と多くの点で一致している。ルペン氏が大統領選で勝利し、「フランスのトランプ」が誕生することはあるのだろうか。
ロシアの銀行が選挙資金を融資か
1月3日、ルペン氏はフランスのニュース専門局「BFMTV」のインタビューに応じ、ロシアの銀行からの支援が取り沙汰されている選挙資金問題について説明すると同時に、2月に公表することになっている公約の一部を披瀝した。
ルペン氏の選挙資金には、ある疑惑が囁かれている。大統領選とその直後の6月に実施される国民議会(下院)選挙の資金の一部を、ロシアの銀行が支援しているのではないかという疑惑だ。